2017年7月3日月曜日

IoT水耕栽培機「foop」実験経過&植物と光の関係性

本日の研究会では、前回、先生や先輩方から以下のようなアドバイスをいただいたので、その内容をもとに、植物と光の関係性とIoT水耕栽培機「foop」に用いられているBluetoothから情報をスマートフォン内にある専用のアプリケーション以外から気温や湿度などの情報を取得できるかについて、先生や先輩方資料にまとめて発表を行った。
  • 生物学などの参考書や論文を調査し、実際にどのような数理モデルを示しているかやどのような原理が使われているのかを調査する
  • IoT水耕栽培機「foop」を作っている会社に連絡を行い、Bluetoothでの通信の仕組みや数値をグラフ化できるのかを聞いてみる
  • IoT水耕栽培機「foop」を用いた実験で、内部の育てる場所によって、育成スピードが変わるのかを調べる
このことについて、株式会社 Living Farmが過去に行った実験から、植物を育てるにあたって重要な光の色は、赤と青であることがわかった。したがって、株式会社 Living Farmは、独自の研究により得られたデータから、植物を育てるに当たって必要となる青色と赤色と白色の3色の光の波長の割合を数理モデルとして導出することにより、以下の図1のような装置を開発し、販売している。

図1. 株式会社 Living Farmの開発したLED装置

この装置について、青色と赤色と白色の3色の光の波長の割合は、赤:青:白=3:1:2としている。したがって、株式会社 Living Farmが行っていた実験結果から、赤や青や白などの単色を用いて植物を育てるよりは、混合色を用いて実験を行った方が、より良い実験結果が得られるということがわかった。(→参考文献 株式会社Living farm 実験結果)

また、植物と光における数理モデルについて、株式会社 Living Farmは、以下の図2のように相対光エネルギーと光の波長についての数理モデルを導出していた。(→参考文献 株式会社 Living Farm 実験結果)

図2. 株式会社 Living Farmの導出した数理モデル

このことについて、自分の卒業研究の最終的なゴール地点として、植物と光の波長における数理モデルを導出し、遺伝子組換えなしで植物の形や色を変えることができるような農業をデザインしたいと考えているので、上記の図2で示した数理モデルを参考としつつ、他にどのようなことについて数理モデルを導出することができるのかを考えていこうと思う。

さらに、IoT水耕栽培機「foop」を作っている会社に連絡を行い、Bluetoothでの通信の仕組みや数値をグラフ化できるのかについて連絡を行った結果、以下のような返事をいただいた。
  • お問い合わせありがとうございます。「foop」お問い合わせ窓口です。ご質問いただきました内容につきまして回答を致します。foopは、一般市場向け製品ですので、foop App にて実施できる機能のみの利用となります。また、内部仕様、及び、技術的な内容に関しては、一切公開することはできません。何卒、ご理解の程宜しくお願い致します。
このことについて、IoT水耕栽培機「foop」を作っている会社と協力して実験を行うことは不可能となりました...。
確かに、よく考えてみれば、あまりよくわかっていない人に製品の情報を教えることは、情報漏洩に繋がるし、よくないことだと感じました。ですので、自分のIoT水耕栽培機「foop」を用いての研究は、Bluetoothで送られてくる情報を、PCなどの機器を用いて取得できるかという方向で実験を進めていこうと思う。

また、IoT水耕栽培器「foop」内の場所によって、一部枯れかけている植物があったので、それらを取り除きました。このことについて、「一桃腐りて百桃損ず」ということわざがあるように、一ヶ所腐りかけると全体に広がってしまう可能性があるので、取り除き作業を行いました。

これらのことより、先生や先輩方から以下のようなアドバイスをもらった。
  • 光についての研究をするのか、それともIoTについての研究をするのかを絞るか優先順位を決めた方が良いのではないか
  • 白色LEDがIoT水耕栽培機「foop」に設置されているが、もともと設置されているLEDだけでは足りず、いくつか自分で設置してみれば良いのでは
  • 白色LEDなどの可視光領域の光を使わず、赤外線や紫外線を用いた農業をすることによって、公害を抑制できるのではないか
  • LEDを用いて回路を作る際に、独自のより良い回路を製作してみてはどうか
  • IoT水耕栽培機をベースに、色々改造してみた方が良いのでは(→新しくIoT水耕栽培機「foop」よりも良い水耕栽培機を作るよりは改造した方が良いということである)
したがって、次回の研究会までには、上記で述べたことについて、参考書やインターネットを用いて知識を深めるとともに、IoT水耕栽培機「foop」を用いた実験経過でわかったことの整理を行いたいと思う。

また、本日の研究会での先輩方の発表や意見・アドバイスとして、以下のようなことがあげられたので、それも参考にし、卒業論文における研究を進めて行こうと思う。(今回は、先生の時間の都合上、自分を含めて2人しかできなかったため、以下には、その先輩のopencvを用いた矩形の抽出方法についてのアドバイスや意見を記述する)

<Brainstormingの電子化についての研究>
  • opencvを用いて画像内の矩形を抽出する際に、Haris Cornerを用いると矩形の頂点が抽出されるが、Conter Ditectionを用いると、矩形の辺を抽出することができる
  • 画像の2値化を行うことによって、画像内の矩形の境目がはっきりするので、より良い矩形抽出になる(→Adaptive Threshold)
  • 何色の付箋を使っても、付箋の矩形を抽出できるように、2値化するよりも、色ごとの抽出を行った方が良いのではないか
  • ovencv内のHPFという機能を用いると、色の傾きを抽出することができ、これを用いると、付箋を貼ることによって生じる影の影響を低減できるのはないか
  • エッジ検出と色の検出について、うまくいった方法を組み合わせると、よりよくなるのではないかと考えられる(→わかっている情報を整理し、用いることが重要である)

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ブログ作成にあたって一言

初めまして 北九州市立大学情報メディア工学科の 永原研究室 に所属している長野 陸です。 現在、私は  永原 正章  教授のご指導のもと、日々勉学に励み、自動制御と人工知能の研究を行うことにより、農業での問題や人間を含めた地球全体での生態系に起こる環境問題の解決に取り...